PROFILE

梅影 悠
Yutaka Umekage

1985年 滋賀県近江八幡市生まれ 水瓶座
2009年~2017年 家吉建築デザイン所属
2018年 ソラトミドリ設立

登録 1級建築士事務所 イ第2454号







CONCEPT

s o r a t o m i d o r i (そら と みどり)

外と共存する豊かなお家。空と緑は何処にでも存在する素晴らしい自然の要素です。自然がもっている美しさを大切に考え、それをバランス良く繋いでいく。設計とはそのバランスを突き詰める作業ではないかと考えます。それは全体のプランニングから細かなディテールに至るまで全てにおいて言えます。

ふと外を眺めるとデッキが広がり、囲われた中庭がある安心感、一日の太陽の動きや、天候により室内のシーンが刻々と変化する。季節によってお庭の景色が変わり、毎朝窓を開けたときに入ってくる新鮮な空気を楽しむことができる。手足が触れるような床や手摺などには、温かみのある木を使いたい。細くシャープに見せるところには鉄を使いたい。

一貫して言えるのは自然素材の持つ特徴を適材適所にレイアウトし、生活をより楽しくより豊かなものにしたいという思いです。

耐震性

耐震性は大切です。しかしどこまで強く求めるかは設計士に委ねられているのが現状です。小規模な二階建までの木造住宅は簡易な壁量計算により、法規で求められる基準をクリアする程度で構造設計を終えるのが一般的ですが、これでは明確にどの程度の耐震性を持つのかはわかりませんし、耐震等級といった評価も受けることが出来ません。そこで私たちはもう一歩踏み込んだ詳細な構造計算を行い、しっかりと評価の取れる、明確な耐震性を担保することで、より安心な住いを求めたいと考えております。

快適とは

人が快適と感じる要素は何も温度や湿度だけではありません。高気密高断熱を第一に考えるがあまりに外に大きく開かない、自然を感じることができないのは、人間が本質的に要求する自然のリズムから大きくかけ離れてしまうように思います。それは果たして健康的であると言えるのでしょうか。省エネ、再エネ、ZEHなど、2025年の義務化に向けて各住宅メーカーはこぞって性能を求め、断熱材を非常にたくさん使用し、そして家にラップをかけるように気密シートで蓋をする。熱や空気の移動を抑えることで省エネルギーを可能とした低燃費住宅です。冬場はエアコン1台で家中を温められる、断熱性機密性が高まれば人体の発熱も家を温める要素として閉じ込めることができる。何とも魅力的なフレーズです。だがしかし夏場はいかがでしょうか。一度温まるとその温度を保持するのが断熱材の特徴です。日射遮蔽をしっかり行わないと初夏の段階からエアコンを常に稼働することが必要となる事が容易に想像できます。そしてそのような高性能の住宅を生み出すために膨大なエネルギーと資金が必要な事を忘れてはいけません。高性能がスタンダードになってしまったら、いったいどれだけのエネルギーと資金が注ぎ込まれるのでしょうか。またそういったお家を建てるために誰もが予算を組めるでしょうか。いくら高性能な家がたくさん建とうとも、住まい手のバトンタッチが上手くいかなければ、スクラップアンドビルドは避けられません。高性能な家をたくさん生み出す前に、まず誰もがあたりまえにお家を大切にする習慣や、価値観が根付く必要があるのではないかと強く思うのです。私たちの仕事は、設計者の考えが全面に出た作品を作るのではなく、それぞれの住まい手が求めるベクトルを一緒に探し、常に比較検討し、そこにあるひとつの答えにできるだけ近づける仕事だと考えます。その価値観のベクトルを見つけ出す過程を是非共に楽しみましょう。

自然な住まい方

自然素材が多く使用されたお家の住まい方としては、建具の建てつけやちょっとした傷の補修、壁の塗り替え等、自分でできる事はできるだけ自分でやってみるという好奇心を持って頂けると幸いです。新建材をふんだんに使用し、メーカーの保証に頼っていては保証が効かなくなれば途端お家はダメになってしまいます。できるだけ自分の手で維持管理できる事が重要で、
そのためには皆がよく知っている、価値観の安定した、身元のわかる材料選びが必要となります。つまるところ自然素材が非常に優れている事に気がつきます。障子は紙を張り替えれば白く綺麗によみがえり、壁や床の木は日に焼け、人の手に触れ味わいを増してゆく。大切にメンテナンスをすればする程、新品より良い具合になっていきます。

自然素材を使いたい理由

この場合の自然素材とは、天然由来というだけでなく、切り出したそのままの素材、紛れのない素材をいいます。しっかりと設計し、丁寧に加工されることにより魅力が引き出される素材であり。この匠の技を大切にしたい。そしてそれをしっかりと愛でる価値観、手入れし大事に使い続けていく気持ちも大切にしたいと思うのです。

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